butu草日記

好きな・・猫・小鳥・読書・キャンプ・車中泊だった・穏やかな人  

保護した子猫に「ママ」と呼ばれた話し

 元気なころは保護猫の活動をしていました。

 年数と共に誰にも貰われない猫達が我が家に残り、人見知りですぐに「シャーシャー」言う「子猫のちーこ」も我が家の居残りになり、結局八か月の大人猫になりました。

 ある真夜中、「ママー、ママー、暗くて目が見えないよー」と、確かに「ちーこ」が私を呼んでいます。

 私は寝ていた主人を起こして「チー子が穴に落ちたらしくて、ママーって呼んでる。多分、畑の穴だろうから懐中電灯を持って来て・・」と言うと主人は飛び起きて、真夜中の畑に懐中電灯を向けて出ていきました。

 主人は私の霊感が人より多少強いと思っていますから、本気で心配していましたが、「穴らしい場所は全部探した、その辺の農機具小屋も全部探したがどこにも居ない。明日の朝になったらまた探そう・・穴から出られないだけだろう」と、冷え切った体を擦りながら戻って来たので、私も諦めて布団に入りました。

 眠れない夜をやり過ごした翌朝、主人が会社に行こうと家の前の道路に車を出すと「ちーこが車に引かれてるから新聞紙を持ってきてくれ」と連絡してきました。

 

 私は昨夜、ちーこが「真っ暗だよー」と言ったのを、穴に落ちたと勘違いして聞き取りましたが、車に引かれて亡くなる寸前に眼が見えなくなったのだろうと涙が出ました。

 「ちーこ」は最後の最後に私をママと呼んだ・・我が子だったのかと涙が止まりませんでした。

 「ちーこ」は会社の庭の隅の水仙の下に埋めました。

 水仙が咲くと「ちーこ」を思い出します・・が、実は病気で亡くなった保護猫達も同じ場所に居ますから「ちーこ」も寂しくないのです^-^  おしまい。